8月・月例祭・七夕大祭

2010.8.16(月)





今回の参加の先生は住職、林副住職、鶴田先生、浦崎先生、藤本先生、でした。
今回の七夕大祭は、先にお話があり、後からお経をあげました。


〜〜〜〜〜七夕大祭・七元星君ーチルソンブルゴンーのお話〜〜〜〜〜

今日は、旧暦の7月7日にあたります。
七夕祭りは、日本では新暦7月7日に行うところが多いのですが、本来は旧暦で行うものです。
また、「七元星君(チルソンブルゴン)、チルソンブルゴン」と言いますが、何故この七元星君の行事をやっているのかと言いますと、いろいろな説があるのです。
日本の場合は、天の川をつないで牽牛と織女が会える日だということで、台湾などでは、男女が巡り会う、という意味で、バレンタインデーのような日になっています。

この七元星君は、中国と、韓国と、日本にしかない行事で、7月7日に行います。
この7月7日のような日をお寺などでは節句、と言います。
節句というのは、ご存知の通り正月1月1日、3月3日、5月5日(端午の節句)など、奇数が重なる日を言います。
9月9日(重陽の節句)この日は、亡くなった日がわからない人の法事をする日とされています。
このような節句が、中国、韓国、日本にあり、仏教に集約されているのです。

元々のチルソン、星神様を祭る、拝むというのは、道教でありました。
道教の風習が仏教の中に習合されてこの七元星君の行事になりました。
七元星は七つ星を指します。七つ星は何かと言いますと、北斗七星のことです。
この北斗七星は、いつも北の空にあります。世界中のどこに行っても、この北斗七星を探すことによって北を見つけることが出来ます。
北斗七星を見たことがある人がいると思いますが、この星が北という基本の方角を示しているので、私たちが生きて行く時の基準になるというわけです。

また、仏教に入ってきた七つの星を七人の如来に例えることがあります。
その元々の七つの星の様を今日はお祭りしています。
そのうちの一つの星は、私たちの子孫に満足を与える星なんですね。また、人生の障害を無くしてくれる星、災難を無くしてくれる星、私たちが積んだ罪を軽くしてくれる星、 福徳を与えてくれる星、私たちの寿命を長くして、息災延命をしてくれる星。
これらの星を供養して、自分の過ぎ去った日々のことを考えて、また未来を準備する日になる、それがこの法要の意味です。




チルソン、チルソンというと、済州島ではまた別の意味を持つことがあります。
チルソンは、蛇を象徴します。

本山では何処かというと、脳天さんがあります。
大峰山に行った人たちはお参りするんですが、谷を下って行ってみると、蛇神様を祭っています。
だから、そこには蛇の好物の卵を供えるのです。
行ってみると、岩場に本堂があり、そこから蛇がでたり、見えたりします。
その場所に白蛇が現れ、御利益を頂いたのが脳天大神の始まりです。
それで、何に一番聞くかというと、頭に効きます。
脳梗塞などの頭の病の人がそこで拝むと良くなる。
また、頭のことですから、受験勉強で拝むと御利益を頂けると言われています。2月の受験の頃には、百度参りなどもやっています。
このように、その意味がわかるとおもしろいかな、と思います。

さて今日は祭壇に特別に五色の糸を祭っています。
これは、陰陽五行から出てきたことですが、東西南北、そして中央の5色なんです。
私たちがこれから行く道々を守ってくださいと願って色の糸をお供えしています。
今日の法要が終わりましたら、この糸をお経の後で、2〜3センチの長さに切ってお渡ししますので、一緒にお渡しするお守り袋に入れて持ち歩くようにしてください。
袋の裏には韓国語で真言が書かれています。何かを拝む時に、3回唱えるようにすると叶う、と言われています。

来週の24日は百重です。卒塔婆を書いて先祖の供養をします。また、同じ日の夕方5時に地蔵盆の法要をします。
ご都合の良い方は、お参りにおいでください。

〜〜〜〜〜終わり〜〜〜〜〜



続いて、お経が始まりました。

 


この日は、藤本先生もご参加くださったので法螺貝も2丁、なかなか素敵な法要になりました。
韓国のお経がいつもよりやや多かったでしょうか。
皆で「チルソンブルゴン」を繰り返し唱えました。

最初はゆったり本堂に座っていたのですが、途中から信者さんが大勢いらしてくださいました。
お経が終わって、この日に来られた信者様には、七夕大祭の特別なお守りが授与されました。
その後、場所を護摩堂に移してみんなでお供え物を頂きました。



いつものように信者のPさんのお心づくしのチャプチェ、チヂミ、キムチを頂きました。
おなかいっぱいになりました。ごちそうさまでした。

合掌


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