1月・月例祭

2010.1.31(日)


今回の月例祭は特別な月例祭でした。
参加は、住職、林副住職、鶴田先生、日高先生、金先生、岡部先生、川本先生、浦崎先生、藤本先生、 藤本先生のお弟子の福入先生、秋山先生、他お2人の先生と、今までで一番多くの先生方がご参加下さいました。

本山・金峯山寺修験本宗総本山金峯山寺の管長猊下が巡錫にお見えになられるので いつもとは法要の進行が違っていて、信者様は先に厄除けのぜんざいやチャプチェを頂いたり、 護摩堂の2階で休憩していただいたりして月例祭の始まるのをお待ちいただきました。

2時半の予定を少し過ぎて法要が始まりました。


<この頃はまだ護摩堂の後ろの方に座るスペースがありました。>


予定の3時半よりも少し早く本山の先生方がお見えになられ、お迎えに行かれる先生方や 準備で護摩堂の空気が変わりました。

本山の先生方はしばらく休憩された後、護摩堂にお出ましになりました。
本山からおいで下さいましたのは、五條覚堯管長猊下、五條良知先生、樋上孝教先生、五條永教先生の 4名の先生方でした。



<管長猊下をお迎えし、緊張した空気が張りつめます。>

本山の声明から始まる御法楽法要、管長猊下の御法話、本山よりのお知らせと、あっという間のお時間でした。
御法話の前には高住職先生が、五條覚堯管長猊下より昇級の辞令を受けられました。


<せっかくのお写真が・・・私もかなり緊張していたようです。>

住職の僧位は「権少僧都」となられました。


*****管長猊下巡錫の法話から(抜粋)*****

〜初めのご挨拶の部分は省略させていただきました〜

昨年の5月に先の管長猊下が亡くなりまして、その後私が管長に就任させて頂きました。
先の管長猊下の管長室には「道常無為」という軸があります。
道常無為という意味は 普通に言うところの通る道ではなく、道教の方から来ております。
道教の方の道はタオと言いまして 大宇宙すなわち森羅万象を道と申します。
道は常に無為である、何の計らいもなく、それが大宇宙の心理である、と言うのが道常無為、と言うことだと 受け止めています。
前管長猊下は自分が亡くなる前に無為心院という戒名をつけられてそして亡くなって逝かれるんですけれども。

前管長猊下は、行に生きて行に逝くと言いますか、
聖徳太子が中国から仏教を渡来させたのですが その聖徳太子が亡くなったのが49歳でありまして、 それが男にとっての凶の年なんですね。
その聖徳太子の気持ちを受けられて前管長猊下ご自分が49歳の時に吉野に修験道を確立するという気持ちを込めて 3年間の修行を始められたと思います。
行者に生きて、行者として凛として亡くなって逝かれた方でありました。
そうして亡くなる時には蔵王権現一仏信仰を説かれて、蔵王権現に帰一されていかれたのです。

蔵王権現、すなわち無為ということなんです。
道常無為の無為って言いますか、無為にして道に繋がる、と言う意味でそれを感得されていかれたと思います。


<管長猊下の御法話。気が引き締まります>


こちら参尊寺さんには韓国の上品の仏様がたくさんお祭りされていますけれども、仏様には三身がございまして、 その第一番目が法身と申します。

法身はすなわち大自然、大宇宙でありましてそれが無為なんです。
その無為が蔵王権現ということで、法身であります。

ですから諸菩薩が現れてありますのが無為の大自然の、無為なる姿を現したものでありまして、観音菩薩や不動明王や そういった諸菩薩が法身のお姿であります。

法身が姿を変えて応化身となって、伏見稲荷とか吉野であれば脳天大神とか、皆さん方、衆生の悩みを一番受け取り やすい姿として変えられるのが応化身でありまして、そのように働いておるわけです。

一番の大元の法身を表すのが吉野の蔵王堂であるんです。
34メートルの建物があってその中に3尊の巨大な蔵王権現を作っておりますけれども、それにしても当時は人為的に 作るのには最大の大きさでした。
100メートルの蔵王堂、蔵王権現を作りたいと思ったかもしれないですけれどこれは人間としては作れない。 36メートルにとどめた。柱の大きさも長さもそこまでは届かないですから、それが寺院としての最大の大きさで ありました。
そのような蔵王堂でありまして、その中に法身を表す蔵王権現がお祭りされているわけです。

皆さん方が、毎日ご本尊をお参りされますけれども、我々がお参りしているご本尊蔵王権現の中に全部含まれております。
ですから皆様がお参りされる時には、その中心に蔵王権現様が、仏様の後ろには蔵王権現様がいらっしゃる。

何もかもを含んでの法身でありますから、それを肝に銘じられて信仰をこれからも続けていかれて、幸せに導かれ、 さらに良くなっていってさらには日本、世界の幸せになっていくんです。
そういった意味を込めてお参りされたいと思います。

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<本山よりのお知らせ>

〜ご挨拶、本山教師向けのお知らせは省かせていただきます。〜


教管長猊下が皆様に 先の亡くなった五條順教猊下のお言葉を添えられて 法身蔵王権現、蔵王一仏というお話を皆様に お伝えいただきました。
こちらの参尊寺にお祭りされておる、鎮座されておる多くの仏様は全て蔵王権現に繋がっていくんですよ、というお話を 頂きました。

こちらの仏さんに一生懸命手を合わして下さい。
高先生に連れられていろんな教えを受けながら手を合わしていただくとそのまま吉野の蔵王堂の蔵王権現の大きな大きな 大自然の中のご本尊に繋がりますよ。
安心してこちらの参尊寺さんでみなさん御修行をしていただいて、たまには吉野のご本尊様に会いに来て欲しいと 思っています。

お手元にお配りしておりますチラシですけれども今年の9月の1日から12月9日まで蔵王堂の大きな大きな ご本尊をご開帳させていただく事になりました。

金峯山寺には特別な100日間という事でご開帳申し上げることになりました。
実は奈良県の平城遷都1300年の行事に共催して奈良県の中の五十数ヶ寺の神社仏閣が協力して 秘宝なり秘仏なりを順番にご開帳してゆくんですがそれに協賛して、前の管長猊下も、「是非しようやないか」 ということで計画をしておりました。
ところが、イベントに共催する以上に私たちも大事なことがありまして当初2週間ほどだけ開けようということを 言っておったのですが前の猊下、またこの度の覚堯猊下の思し召しで
「蔵王一仏信仰をちゃんと皆様にお伝えしなければいけない時であるから是非100日ほど明けて大勢の人に繋がって いただこうやないか」 と言うことになったんであります。

ですから、ぜひ先生や先生方、お越し頂いた皆さん、9月1日からはぜひ大勢の方々、初めての方も 連れてきてあげて下さい。
蔵王一仏信仰、言うと難しいんですね。
ところが何度か拝んでいただいた方、いらっしゃると思いますが、蔵王さんの前にお座り頂くだけで「わー」って 泣き出す人もいますし、手を合わして自分の人生を振り返る人もおる。
力をもらう人もおれば、懺悔、自分の心を発露して、よし、これから頑張ろうという気持ちになっていただく方も いらっしゃいます。
大勢の人がこうして来ていただいて蔵王さんと縁をもっていただくことをお願いをしたいと思っています。

お忙しい先生ですのでなかなか大変だと思うのですけれども「先生、行こう」「先生、行こう」と、またご家族の方も 大勢いらっしゃって下さい。
これからが前管長猊下が残された、また新しい管長猊下がされようとしています蔵王一仏信仰、 全ての仏さんは蔵王さんに通じていって蔵王さんの力とそこここの場所の仏さんと繋がっていただいてみなさんを 導いていただくということになります。
心配なしにお参り下さい、1300年間手を合わされてきた仏さんであります。

吉野へはこの節分にもお越し頂きます、夏の大峰山にもお越しいただきます、 その時には蔵王堂にも寄っていただけますので、ぜひお待ち申し上げております。

今度は皆さん吉野へお越し下さいますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。


管長猊下の御法話中にも、信者様が来られて護摩堂は座る場所がないほどでした。
参加者が今までで一番多い月例祭となりました。



本山の3人の先生と参尊寺の先生方で記念撮影をしました。
これだけの先生方がおられます。是非皆様もご一緒に修行に、お参りにご参加下さい。

 

合掌





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